言の笹舟

何となく考えたことを、写真と共に垂れ流すブログ。

2016-01-01から1年間の記事一覧

ゆとりについて

世間一般にいえば、私はいわゆる「ゆとり教育」を受けた者のひとりであるが、自分の学校生活を思い返してみたとき、はたして日々に「ゆとり」があったのかどうかは疑問である。むしろ日々は雑事に満ち溢れており、塾にいったり部活動をしたりと、何かと忙し…

他者と自己への意識について

人に今以上の労力を出させようとする文句――たとえば、「俺が若い頃は~」等の若手をたしなめる文言――が横行し、正当的な効力を持つような場においては、下手をすると過剰なほどに人的労力の拠出を要請し、電通の自殺事件のような労働問題に発展する。管理の…

自己の目撃者

自分は自分の最良の理解者とは限らないが、少なくとも最大の目撃者ではある。自分は「自分」という人間の中から、終止「自分」という人間を見ている。観察している。生まれたときから「自分」の運営を義務付けられ、なぜだか今日まで行きながらえている。稀…

自己主権

人間は自由であるというけれど、実際いたるところで人間は自由ではない。そもそも生まれた時点で好き好んで生まれてきたわけではないし、なにせ資本主義社会の落ち目の時代に生まれて、少子高齢化で若者の福祉負担額は増加、自己存亡をかけた企業間競争によ…

ポケットにファンタジー

ポケットにファンタジーニさち&じゅりアニメ¥250provided courtesy of iTunes「ポケットにファンタジー」という曲をご存じだろうか。 今は昔、現在でいう20代前半がまだピカピカの小学生のころ、初代アニメ版のポケモンのEDであった曲である。これが色んな意…

con passione

ここのところ、図書館に籠って授業の予習をしたり、修論用の何やら小難しい本を読んだりしているが、本を開く度にわからないことが増えていくような気がする。自分のおつむが徹底的に足りないし、なんとなれば知識を得ようとする自分の意欲さえ頼りないもの…

文章を書くこと

紆余曲折を経たが、4月から文芸創作のできる大学院に進学する。小説や随筆を書いたり、互いに批評し合ったりするようなゼミ(今のところ、そのように理解している)に入る予定である。 【東京:御岳山(ロックガーデン)】 専門として追及するくらいだから、さぞ…

長い無駄足

【三重・二見浦】 記憶の中の印象深い場面や風景は、既にそれ自身が生命力を持っている。独特のにおいや情景に裏づけられた記憶は、気づかぬうちにすくすくと自分の頭の中で育っていって、ひとつの捏造された世界を作りだす。例えば二見浦の海岸や、熊野古…