言の笹舟

何となく考えたことを、写真と共に垂れ流すブログ。

2015-01-01から1年間の記事一覧

旅歩き記:長楽寺編

「毎年一人旅に行ってます」と言うと、申し合わせたように「おすすめスポット教えて」と言われるので、何個かピックアップして文章に起こしておこうと思う。第一回目(何回続くかわからないが) は、事あるごとにオススメしている長楽寺である。 丸山公園付近…

「今までで一番良かった御朱印は」

趣味で御朱印帳をつけていると言うと、 「今まで行った場所の中で一番良かった御朱印は?」 と聞かれる。僕は考えこむ。「御朱印」という意匠自体の良さについて言っているのか、お寺全体を含めた上で良さを測るべきなのか。考えた挙句、質問文の行間を読ま…

京都記2015

身の周りの雑多な物事が一区切りを迎え、10月の上旬に京都に向かった。色々な物事を放棄し、出雲から香川、京都に至るまでの五泊六日に渡る逃避旅行から一年、長楽寺にもとりあえず一区切りついたことを報告しなければと思い、四泊五日で京都市内を巡ってき…

ホステル京都っ子 〜京都旅行記〜

身の回りのことがひと段落するごとに、京都に行くことにしている。そのたびにいつも、「格安旅行」をテーマとして旅行をしているのだが、今回3000円以下で朝食シャワー設置アメニティ(ドライヤー、シャンプー、ボディソープ、Wi-Fi、ロビーPC)使用無料とい…

自罰心と文学

不幸になりたい人はいない、というのは真っ赤な嘘だと思う。確かに生きている以上、お金が欲しいだとか、自己実現がしたいだとか、人のためになりたいとか、そういった諸々の幸せに対する前向きな欲求があることは疑いようもないが、それと同じように、人間…

いつかの原風景

去年の9月から今年の1月にかけて、かなり忙しい日々を送っていた。ゴツゴツした岩のある、流れの急な川を一直線に流れ落ちていくような気がして、終始どこか心もとなく、自分がどこに行くのかわからない心持がした。へたりこみ、身体が泥のように座席にへば…

ギャップイヤーノート

「大学は卒業するけれども、就職はしない」というと、人は二通りの反応をすることが最近分かった。一つは、キョトンとした表情をして、「何やってんだこいつは」ばりに僕を見る人、もう一つは「自分にはそれができないからうらやましい」という反応である。 …

流浪豚 ~マカオ編~

2012年7月。「自分がかつて学んだ塾で教鞭をとる」という中学校以来の夢に破れた自分は一人、行くあてもなく部屋でゴロゴロする日々を送っていた。僕は精神的退廃のあまり、扇風機に向かってアホ面で「ア~」と言い、キャッキャウフフを一人で繰り広げる閉鎖…

雨降り中華街

初めて大学の授業を受けたときのことを今でも覚えている。春特有のしっとりとした雨が降っていて、時折南風が湿った空気を運んでくる。桜はもうすでに散り始めていて、下の方の花の間から萌黄色の葉が覗いている。大学がもうすぐ終わるという時期に際して様…

緊張しない方法

僕は幼少期、よくゲロを吐く子どもだったという。三つ子の魂百までというが、それは精神論のみならず、身体にも言えることである、というのが僕の中での見解であり、その理由としては、今でも僕は一定の状況に陥ると今でも吐き戻すという体質をずっと抱え続…